日蓮宗の歩み

日蓮聖人は、亡くなる時に弟子のなかの6人を代表に指名し(六老僧・ろくろうそう)、法華経を信仰し、お題目をとなえ、人々を救うように言いました。

六老僧をはじめ、弟子や信者は、それぞれの拠点で日蓮聖人の教えを守り、広めました。日蓮聖人の教えをまもり、法華経信仰を一途に貫く日蓮宗は、 他宗との軋轢(あつれき)のため、天文法難(てんぶんほうなん)や安土宗論(あづちしゅうろん)などの国家的迫害に遭うことが、しばしばありました。

 

日蓮聖人のお墓がある身延山久遠寺(くおんじ)を総本山とし、京都で日蓮宗をひろめた妙顕寺(みょうけんじ)と本圀寺(ほんこくじ)、 日蓮聖人が亡くなった東京の本門寺(ほんもんじ)、日蓮聖人の著書や手紙を保管している千葉の法華経寺(ほけきょうじ)などの大本山や本山が、 全国にあって、お坊さんを勉学修行させたり、末寺を増やしてきました。 日蓮聖人や六老僧のお墓、日蓮聖人の書かれた曼荼羅本尊(まんだらほんぞん)や著書や手紙のほとんどが、日蓮宗のお寺にあります。

 

現在、日蓮宗の寺院・教会・結社は5189、信者は385万3326人で、日蓮聖人の流れを汲む伝統宗派としては、最大の教団です。